Nike、伝説の「ムーンシューズ」ついに量産化へ - 43.75万ドルを叩き出した幻のランニングシューズ
長年幻だったNikeの革新的なランニングシューズ「ムーンシューズ」がついに量産化されることが発表された。1971年にBill Bowerman氏が考案したこのシューズは、当時としては画期的なウレタンミッドソールを搭載し、ランニングシューズの可能性を大きく広げた。
ワッフルソールが生んだ革命
妻のワッフルメーカーからインスピレーションを得たウッフルソールは、グリップ力とクッション性を飛躍的に向上させ、その後のランニングシューズ業界に計り知れない影響を与えた。Rick Lower氏いわれば、「ワッフルソールはすべてを変えた。単にトラクションとクッション性を変えるだけでなく、Nikeというブランドの存在意義を確立したのだ。」
試作品として12足が1972年のアメリカ・オリンピックトライアルに配布され、その希少性と革新性から、2019年には43万7500ドルで落札されるという驚異的な記録を樹立した。その価格は、当時としては常識を超えたものであり、オークション市場に大きな波紋を呼んだ。

Jacquemusによる再解釈とリイシュー
しかし、ムーンシューズはその後、市場投入されることはなかった。2025年末まで、その姿を見かけることはなかった。フランスのデザイナー、Jacquemusによるコラボレーションを経て、ナイロンのアッパー、レザーのサイドスウォッシュ、そしてリサイクル素材を使用したNike Grindアウトソールを特徴とする新たなムーンシューズが誕生。すぐに完売し、2026年初頭に新色を多数含めてリイシューされた。
最新情報では、2026年3月にオリジナルムーンシューズの量産化が決定。カラーリングは「ソフトパール」がラインナップされ、定価105ドル。しかし、人気が高く、既に在庫切れの店舗も少なくない。足が速い者勝ちと言えるだろう。
女性用カラーも用意されているが、男性用サイズの需要に応えるべく、Mr PorterやSSENSEなどのオンラインストアでも取り扱いが継続されている。オリジナルを超えるほどの魅力はないかもしれないが、高額な鑑定書はもう必要ない。