今月の展示は、若手のホープ、森綾子さん(31)の作品展「へきなんのどこかⅣ」です。

今月の展示は、若手のホープ、森綾子さん(31)の日本画作品展「へきなんのどこかⅣ」です。
タイトルのごとく、描かれた作品は、どこかに実在します。
ほとんど全ての作品描かれている猫もまた実在します。

森さんが画学生(造形大)だった頃のこと
。風景画の課題があった。
「何を描こうか」と、ふるさと碧南の風景の中を歩いてみたが、
心動かされるものになかなか出会わない。
大浜漁港で、道具や箱を積み重ねた倉庫の片隅に猫を見つけたとき、
描きたい気持ちがわいてきた。

幼いころから猫をかわいがってきたのでした。
「猫がコロコロしている」風景に、安心できる雰囲気まで描きたい。
以来、彼女は狭い路地や、
蔦からまる、はげたコールタールの木造家屋。
古びた店舗など、
へきなんのどこかを描いてきた。
そして、その絵の中にはいつも、猫がいた。

彼女のまなざしの中、風景はおだやかでやさしい陰影を見せ、
猫もそれぞれの猫の顔。
しずかな「へきなん」の「じかん」と「くうかん」と「におい」の中にいます。
彼女の「へきなん」を。
彼女の大好きな猫達を。
ぜひ見にきてください。

実る

森綾子
1986年生まれ
保育園の頃から、新川カルチャーセンターベルの絵画塾に。高校まで通い続ける。その間、杉浦
イッコウ氏、鍔本達朗氏、市古真理氏の指導を受けた。名古屋市立工芸高校、デザイン科卒業。造形大学(現、名古屋造形大学)で日本画を学ぶ。鈴木喜家氏に師事。